清算と特別清算

会社を閉める、つまり、会社を清算する場合、借金で追い詰められて解散する場合(破産・特別清算)と、自主的に解散をする場合とがあります。

[会社の清算]
後継者がいないとか、病気でこれ以上経営できないというときに、自主解散をします。
この場合、
@ 株主総会の特別決議(議決権を有する株主の過半数が出席し、出席株主の3分の2の賛成)で解散決議をして清算人を選任し、
A 清算人が会社財産を換価して債権者に弁済し、
B 残余があれば株主に分配し、
C 最後にもう一度株主総会を開いて承認を得て会社は消滅します。
D 清算結了登記も必要です。

しかし、債務超過の場合は、特別清算という手続きを経ることになります。

[特別清算]
特別清算は、清算中の会社が債務超過のため全債権者に配当できないときに利用される手続きです。破産と異なり、清算中の会社しか利用できませんが、管財人を選任する必要はなく、申立て時に総議決権の3分の2以上の同意があるなら、予納金も5万円で済みます。
また債権者集会で協定を締結する協定型は債権者平等原則が適用されますが、個別の債権者と和解する和解型をとるなら、債権者ごとに異なる和解ができます。
しかし、破産が債権者の同意なく強引に手続きをすすめることが出来るのに対し、特別清算は、総議決権の3分の2以上の同意が必要となるため、事業の倒産処理手続きとして利用されることは、ほとんどありません。
〈子会社の清算〉 では、どういう場合に利用されるかというと、実務上は、親会社が、経営に行き詰った子会社を清算するのに利用されています。
@ 子会社が事業に失敗し多額の負債を抱え込んだ。
A 親会社が子会社に融資し、子会社は、その融資したお金で親会社以外の負債を全て返済する。
B 債権者は親会社だけになる。
C 子会社は親会社との間で協定や和解をして特別清算し会社を解散させる。
〈不採算部門の清算〉
そのほか、会社のうち採算性のある部門を事業譲渡するか会社分割し、残った不採算部門を特別清算を利用して廃業する場合にも利用されています。
年間処理件数は、全国で300〜400件ですから、民事再生が年間約165件程度しかないことを考えると、それなりに利用されています。ただ、特別清算は、法制度上は、倒産制度の一環ですが、実際は、子会社の清算、不採算事業部門の清算に利用されているのが現実です。